『牡丹と薔薇』(ぼたんとばら)は、東海テレビ・フジテレビ系列で、2004年1月5日から3月26日まで放送された昼のテレビドラマである。全60回。
昭和45年、看護婦の上村鏡子は33歳。建築家である年下の恋人・是沢豊樹と同棲して8年になる。年齢的なこともあり鏡子は子供が欲しくてたまらなかった。一方、豊樹はパーティーでアルマ建設という巨大建設会社の社長・野島泰造の一人娘・富貴子と知り合う。 彼らは恋に落ち、富貴子はそれから3か月足らずで豊樹の子を妊娠する。同じ頃鏡子も妊娠するが、それは単なる想像妊娠であり、鏡子自身も「妊娠しにくい体」である事を医師に宣告されるまで知らなかった。 それでも鏡子は豊樹をひき止めようと妊婦の振りをするが、腹に付けていた水枕が落ちた事で豊樹にばれてしまい、絶縁される。後日、仕事から帰った鏡子が目にしたのは、豊樹の荷物が跡形も無く消えていた自分の部屋だった。鏡子は愕然とし、号泣する。昭和46年6月、豊樹は富貴子と結婚し野島家に婿入りし、10月13日に女児が生まれ真世と命名するが、その夜、真世は産院から誘拐される。その犯人はあろうことか鏡子であった。 子供欲しさと復讐のために豊樹達の行動を監視して真世のベッドを把握、看護婦という立場を利用し、巡回と偽って新生児室に忍び込み、真世を奪い去ったのである。警察や富貴子からの追求を巧みに逃れた鏡子は、豊樹たちから奪い取った真世を改めて「ぼたん」と名付け自分の娘として育てる。 それが後にぼたんこと真世を過酷で陰惨な運命に導いた事を意に介さないように…。一方、真世を鏡子に奪われた事を突き止める事が出来ず、悲嘆に暮れていた野島夫妻は翌年また女児を授かり、香世と命名する。
思い出の一夜・会社の危機を救う為、ぼたん(大河内奈々子)は、実業家象造(峰岸徹)の愛人に。加えて彼女は、由岐雄(西村和彦)に香世(小沢真珠)と結婚するよう説得。
象造(峰岸徹)がぼたん(大河内奈々子)を愛人にしようとしているのを知った由岐雄(西村和彦)は、象造と対決する。が、厚顔無恥な象造に虫けらのようにあしらわれる。ぼたんは香世(小沢真珠)に由岐雄と結婚するよう言い含める。そして、象造に愛人の承諾をして、固めの盃をかわす。その夜、ぼたんは、香世と結婚するよう由岐雄を説得する。由岐雄は耐えきれないが、ぼたんの強い決意に圧倒される。